ソロモンのヒューマノイドロボット、東京で披露─物理エージェントとして注目集める
東京で開催された「iREX 2025」で、台湾のソロモン社(SOLOMON Technology Corp.)は最新のヒューマノイドロボット技術を披露した。ロボットは指示理解、環境認識、目標地点への移動、タスク完了までを自律的に実行し、物理AI(Physical AI)の実現を示した。会場には多くの日本企業関係者が詰めかけた。
ヒューマノイドロボットの現場活用に向けた課題としては、視野の狭さや学習速度の遅さ、指先の器用さの不足が挙げられる。ソロモンのロボットは、世界初となる「遠隔認識+高精度3D物体位置特定+自律移動」の統合を実現した。VLM(Vision-Language Model)で人間の指示を理解し、最大5メートル先の物体も正確に特定して把持できる。事前プログラムなしで「理解→認識→行動」の一連の流れを自然に実行できる点も特徴だ。
ロボットにはNVIDIA Jetson AGX Orinを搭載し、NVIDIAのVision-Language-Action(VLA)基盤モデル「Isaac GR00T N」を統合している。これにより、セマンティック理解、遠隔認識、自律行動が可能となった。
ソロモンは12月中旬に開催される「SEMICON Japan」でもヒューマノイド技術を披露予定だ。新設された「AI Humanoid STADIUM」には世界でわずか4社が参加し、ソロモンは台湾企業として唯一の出展となる。台湾におけるヒューマノイドロボティクスとAIビジョン分野での存在感を示す格好だ。
